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家づくりコラム

2022.06.05

福井で建てるZEHの新築住宅②【福井新築住宅コラムVol.916】

【福井で建てるZEHの新築住宅】

福井で高気密高断熱の新築住宅・注文住宅を検討している皆さん、こんにちは、エコスマの坪田です。

前回のコラムにて、ZEHで重要なことは、太陽光パネルをたくさん載せてZEHにすることではなく、住宅を省エネ化させることであるとお伝えしました。

今回は、ZEHが推奨されている背景と現状についてお話しします。

~ZEH推進の背景~

まず背景からお伝えすると、地球温暖化の深刻化にともない、生活によって排出するCO2を限りなく減らしていくことが求められています。

2015年に合意された気候変動問題に関する国際的な枠組みである「パリ協定」にて、世界中の国々がCO2の削減目標を約束しました。

日本は2013年時点でのCO2排出量(12.35億トン)を2030年までに26%削減、2050年までに80%削減することを国際公約にしています。

2030年までの26%減という公約を達成するためには国を挙げて問題に取り組む必要があり、様々な部門に分けて削減目標を設定されています。

住宅を含む家庭部門は特に厳しく設定されており、全体の39%(4.8億トン)が目標です。

そのため、国は省エネ性に重きを置いたZEHを推進しているのです。

 

~ZEHの現状~

国は普及目標として、2030年までに新築住宅全体の半分をZEHとすることを掲げています。

「ZEHロードマップフォローアップ委員会」の報告によると、2020年時点でのZEH率は、大手ハウスメーカーで56.3%、一般工務店で9.4%、全体で24.0%となっており、まだまだ普及したとは言い難いのが現状です。

そもそも、すべての新築住宅が国が推進するZEHになれば、エネルギー問題は解決して、居住者は快適に電気代をかけずに生活できるのでしょうか。

実は、国が提唱するZEHの要件はそれほど高いものではありません。

前回の復習として、ZEHと認められるには、①断熱性能の強化、②高効率設備による省エネ、③太陽光発電が必要です。

①の断熱性能は、福井で快適に生活するために必要な性能とは言えず(ZEHの要件になるUa値:0.6)、②設備の高効率化は、照明を全室LEDにして給湯をエコキュートにする程度。これらを満たして消費エネルギー量を賄えるだけの太陽光パネルを設置すれば③の要件をクリアすることができます。

すなわち、ZEHを建てれば必ず健康で快適に電気代をかけずに生活できる訳ではないのです。

 

~今後の新築住宅の選び方~

ZEHは完璧な高性能・省エネ住宅ではありません。

一口にZEHと言っても、快適に暮らすためには不十分な場合があるため見極めが必要で、ZEHという言葉を過信してしまうと危険です。

健康で快適な暮らしを少ないエネルギーで実現するために必要な住宅の本質は、高断熱・高気密をしっかりと行うことです。

詳しい判断基準については、また別の機会にお話しいたしますので、基準を明確にしたうえで新築住宅を選びましょう!!

 

参考文献

・前真之(2020)「エコハウスのウソ2」

 

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